新しくなったFox Renderfarmを使ってみよう!
弊社がお世話になっております、FoxRenderfarm様から提供して頂いているサイトページが新しくなりました。
本稿では、新しくなった「FoxRenderfarm」のチュートリアル、及び追加機能のご紹介をさせて頂きます。
新しくなったFoxRenderfarmは以下からログイン出来ます。
https://task.foxrenderfarm.com/account?register.action
(旧バージョンのFoxRenderfarmについて、当記事ページ下部に記載してあります。)
Ⅰ.注意事項(Mayaの場合)
1.
シーンファイルで絶対パスを使用する場合は、B、C、Dディスクを使用しないでください。レンダリング結果に影響する可能性があります。
2.
共有パスをサポートしていません。たとえば、IPネットワークパス、マシン名パスなどです。
3.
ルートディレクトリは22個のフォルダを超えることはできません。
4.
英語以外の文字のパスとファイル名はサポートしていません。
Ⅱ.使い方
あなたのメールアドレスとパスワードを入力し、ログイン。
[Assets]ボタンをクリックします。
[Upload]ボタンをクリックし、[Upload file]または[Upload folder]を選択します。
転送プラグインをダウンロードしてインストールします。
ページを更新し、アップロードするファイル、またはフォルダをクリックします。
3Dソフトウェアのレンダリングを選択し、プロジェクトパスを選択してシーンファイルをレンダリングします。
レンダリングソフトウェアとプラグインのバージョンを追加し、設定を保存します。(注意:設定名が必要です)、
"GoAnalysis"をクリックして分析ファイルを開始してください。
[Analysis]が終わったら、4つの結果が出る場合があります。:
·
分析完了:エラーまたは警告なしでジョブ分析が完了しました。
·
分析完了(エラーあり):ジョブ分析は完了しましたが、ファイルはエラーです。アドバイスに従ってエラーを修正し、再度分析してください。
·
分析完了(警告あり):ジョブ分析は完了しましたが、ファイルにはレンダリング異常が発生する可能性があります。警告に従って修正し、再度分析するか、警告を無視してSubmitしてください。
·
分析に失敗しました:分析が異常に中断されました。もう一度分析したり、FoxRender様に直接連絡してログを確認できます。
シーンファイルのパラメータを確認し、「Submit」をクリックしてレンダリングを開始します。
シーンパラメータの設定(必須) レイヤードプロビジョニングを有効にし、特定のジョブ(1レイヤー1ジョブ)を分割し、すべてのレイヤーのレンダーパラメータを変更することもできます。
レンダー設定(オプション)
·
プレテストフレーム:どのフレームを事前にテスト設定するか決定できます。(オプション)
·
プロジェクト名:アカウントには、使用量と費用を確認するため、多数のプロジェクトを管理できます。管理者は、サブアカウントとプロジェクトを共有できます。
·
タスクごとのフレーム数:1つのタスクにバンドルするフレームの数
·
タイムアウトアラート:1フレームがタイムアウトをレンダリングすると、ジョブIDは黄色で表示されます。
·
インスタンスRAMタイプ:使用するインスタンスの種類は64GB RAM(標準)と128GB RAM(40%のコスト追加)の2種類です。
特定のフレームをダウンロードしてチェックしたい場合は、ダブルクリックして出力し、フレームを選択してダウンロードしてください。
完了したジョブをチェックし、ローカルフォルダに "Download"をクリックします。
以上となります。
旧バージョンのFoxRenderfarmについては、以下に記載してあります。
弊社(4Dブレイン)では、レンダリングリソースが足りない時にクラウドレンダリングサービスを使用することが多々有ります。
今回は、日頃お世話になっている、Foxrenderfarm様のご紹介をさせていただきたいと思います。
Foxrenderfarmは、現在、約6,000台のマシン(2017年末には10,000台まで増設予定)、RedShiftターゲットでの320台のGPUマシンが稼働中とのことで、
事前にスケジュールすれば、1プロジェクトあたり50から200台程度のマシンを割り当てていただくことも可能で、レンダリングを早急に終わらせたい時には大変重宝しております。
Foxrenderfarm 公式ホームページ:http://www.foxrenderfarm.com/jp
公式ホームページは、上記になりますが、実際に使用する際に、英語(一部 中国語)などが混じっており、わかりやすいチュートリアルがありませんでしたので、
社内向けに作成した、日本語チュートリアルを、Foxrenderfarm様のご承認を得て、社外の一般のユーザー様にも閲覧できるよう公開させていただくことに致しました。
以降の記事は大きく4つの項目によって構成されています。社内のメインソフトがMayaということもあり、今回はMayaのシーンデータを使ったレンダリングについて解説します。
ただし、3dsMaxも手順はほぼ同じなのでMaxユーザーの方も参考にしてもらえたら幸いです。
Ⅰ環境を整える(ソフトウェア編)
Ⅱ環境を整える(ユーザ登録編)
Ⅲアプリ経由でレンダリング
Ⅳウェブ経由でレンダリング
注)こちらのチュートリアルは、公式のものではないので、アップデートや仕様変更があった場合に、
記事内容や使い方に若干の相違が出る可能性が御座いますのが、それに伴います一切の責任は取り兼ねますのでご容赦下さい。
Ⅰ環境を整える(ソフトウェア編)
FoxRenderfarmを使用する際、ローカルで起動する専用のアプリが必要となる。「環境を整える(ソフトウェア編)」ではまずそのアプリのインストール方法について説明します。
インストーラをダウンロード
FoxRenderfarmのウェブサイトにアクセス。
ウェブサイトの中段あたりにAPPダウンロードのボタンがあるのでクリック。
ダウンロードページに飛ぶ
ダウンロード無料のアイコンをクリックするとexeファイルのダウンロードが開始。
インストーラ実行
前の手順でダウンロードした.exeを実行。
まずは言語設定を行います。今回は日本語で進めます。
セットアップ画面が表示されるので「次へ」をクリック。
インストール先フォルダの設定をし、「インストール」をクリック。
インストールが終わったら「完了」を押し、インストーラのウインドウを閉じる。
Ⅱ環境を整える(ユーザ登録編)
FoxRenderfarmは使用するにあたりユーザ登録が必要となります。ここではその方法について説明します。
ユーザ登録をする
FoxRenderfarmのウェブサイトにアクセス。
FoxRenderfarmのウェブサイトにアクセス。
画面上段、右上に登録のボタンがあるのでクリック。英語表記の場合は Registerと書いているかもしれませんが、同じページに飛ぶのでそのままクリックして問題ないです。
ここからはまだ英語表記か中国語表記にしか対応していません。記載項目については以下のとおりです。
・ユーザー名
・パスワード
・パスワードの再入力
・メールアドレス
上記の項目を記載したら「Continue」を押す。
Register画面でContinueをクリックすると登録アドレスに登録確認メールを自動送信してくれます。
Register画面でContinueをクリックすると登録アドレスに登録確認メールを自動送信してくれます。
下記のようなメールが来るので、赤くなっているリンクをクリック。
ログイン画面に切り替われば登録完了となります。このままログインしてFoxRenderfarmを使えます。
Ⅲ アプリ経由でレンダリング
ここからFoxRenderfarmを使って実際にレンダリングをかけてみましょう。(これまでの手順でローカルのマシンにFoxRenderfarmの専用アプリとユーザ登録が済んでいること。
まだであれば「Ⅰ環境を整える(ソフトウェア編)、Ⅱ環境を整える(ユーザ登録編)」で方法について記載してあるのでそこから進めてみることを推奨します。)
アプリを起動
アイコンをクリック。
アプリが起動するとまずログイン画面が出てくるので、ユーザー情報を入力し、ログイン。
ログイン後はおそらく下記のようなウインドウになるはずです。
システム設定
まずはシステム設定について説明します。主に以下の点について触れます。
・一般設定(言語設定、自動/手動設定)
・プロジェクト設定(ローカルダウンロード先指定、使用ソフト/プラグイン設定)
ここは個人の使いやすいように調整してもらって構いません。プロジェクト設定は使用ソフトやプラグイン情報など、誤入力するとレンダリングエラーになるので注意すること。
ウインドウ右上に歯車のマークがあり、そこをクリックすると設定メニューが開けます。
一般設定
基本設定 ここでは各工程でユーザーによる確認を入れるかどうかを設定できます。
シーンのパラメータ変更を有効にする:アプリ内でフレームレンジなど、Maya上で設定した項目を変更できるようにする。
サブミット後タスク一時停止:これを許可すると、レンダリングが始まる前にタスクが待機状態になる。レンダリングをかけるタイミングはユーザー側で指示が出せる。
サブミット後自動ダウンロード:これを許可すると、レンダリング完了したデータは自動的にローカルにダウンロードされる。
レイヤー別のサブミットを有効にする:シーン内に複数のレンダーレイヤーが存在する場合、アプリ内でレンダリングにかけるレンダーレイヤーを指定することができる。
これがOFFになっていると、シーン内の全てのレンダーレイヤーがレンダリング対象となる。
解析完了後、パラメータを修正しないままで自動的にサブミット:パラメータはフレームレンジやカメラなどを指す。特に変更する必要がなければ自動的にサブミットで問題ない。
解析完了後、レイヤーのパラメータを修正してからサブミット:アプリ内でレンダーレイヤーによってフレームレンジ等を調整したい場合はこれを選択する。
言語設定 現状3種類存在します。
解析タイムアウト/タイムアウト設定:デフォルト値で問題ないです。
ドラッグ設定:シーンファイルをアプリに読み込むときはデータをアプリのウインドウ上にドラッグする。ドラッグ設定はデータをドラッグした直後の行動についての設定を示しています。
プロジェクトによっては使用するソフトやレンダラーが異なることもあると思うので、「ドラッグするとポップアップが出てくる」にしておくことを推奨いします。
プロジェクト設定
マイプロジェクト 使用するソフトとプラグイン、レンダリング画像のアウトプット先をワンセットとして設定ができます。
必要に応じてプロジェクトは増やしても問題はありません。(注:アプリ上からはMayaと3dsMaxのレンダリングにのみ対応)
新規プロジェクト:新しくプロジェクトを作成する際にクリックする。プロジェクト名を入力する。
ローカル設定:レンダリング画像のダウンロード先を指定する。
プラグイン設定:バージョン情報などを指定する。
ネットワーク設定/プランタスク は割愛します。(今のところデフォルトのままで特にいじっていません)
レンダリング
アプリ内の上段に解析リスト、アップロード、レンダタスク、ダウンロードというタブがあります。レンダリング時は一番左の解析リストから右へ向かって工程が進むようになっています。
ここでは解析リストから順番に(解析リスト→アップロード→レンダタスク→ダウンロード)レンダリング完了までの手順を説明します。
解析リスト
まずはレンダリングしたいシーンファイルをアプリ上にドラッグアンドドロップします。
-Mayaファイルについて
レンダリング可能なファイルを準備する 。Maya上でレンダリングがかけられる状態のシーンであればOK。
レンダー設定は(ファイル名、解像度、拡張子、使用レンダラー等)済ませておくこと。レンダーファーム用に何か追加で設定する必要はない。
ドラッグ設定でポップアップを許可していると、プロジェクトの選択を求められる。
逆にここでドラッグ設定でポップアップなしに設定していると、プロジェクトの設定ができないので、事前にシーンファイルとプロジェクト設定が適合することを確認すること。
たとえば、プロジェクト設定がMaya2015となっているのに、シーンファイルがMaya2016のVrayでレンダリングとなっているとエラーとなってはじかれてしまいます。
該当するプロジェクトを選び、次へ
解析が自動的にスタートする。シーン内のレンダリングで必要なテクスチャ、キャッシュ等はこの段階で自動的にアプリ側が情報を収集してくれています。
シーンファイルがあるフォルダ内に.rayvisionというファイルが作成されている。
詳細までは把握していませんが、おそらくアプリ側で使用するデータなのでレンダリング時は削除しないほうがよいと思われます。
解析が完了したら結果欄の下にある「次へ」をクリック。
システム設定/一般設定でレンダーレイヤーの設定を許可していると下記のような設定画面が出てきます。
必要に応じて、レンダリングするレイヤーの指定などができます。
レンダーレイヤーの設定が完了したらステータス欄の「サブミット」をクリック。
設定ウインドウは閉じてしまってOK。
アップロード
サブミット後、FoxRenderfarmへのアップロードが開始されます。
アップロードが完了するとアップロード画面からタスクの表示は自動的に消えます。
レンダタスク
アップロードが完了したタスクはレンダータスクに表示されます。(されない場合は右クリックでリフレッシュする)
ステータスバーの中にある数字がレンダリングする枚数を示しています。
システム設定で手動操作設定にしていると、ここでステータス欄に「stop」と出て待機状態になる。
ステータス欄に「start」と表示されている場合はそのままレンダリングが実行される。
待機状態の場合は右クリック、タスクスタートをクリックするとレンダリングが開始します。
レンダリングの列をダブルクリックすると、各フレーム毎のレンダリング状況を確認できます。
右クリックからでも選択できます
レンダリングのステータス確認はWeb経由からでも確認できます。
(アプリ右下の「ウエブモニター」からもワンクリックでアクセス可能)
以下に示すウェブ経由の確認手順は別マシンでウェブからアクセスする場合にご参照下さい。
サイトにアクセスし、右上のログインをクリック。
ログイン
ユーザページ (現在 英語 中国語のみの対応) からRunning Task をクリック
レンダリング中タスクのステータスはここで確認可能
レンダリング完了のタスクはCompletedTaskから確認できる
TaskIDの番号をクリックすればさらに詳細が表示されます。
(拡張子やプラグインにより未対応な部分もあるのでここでは詳細な説明は割愛します)
ステータスバーの完了の枠に提出分のフレーム数が表示されたらレンダリング完了となります。
この時、ステータス欄にも「done」と表示されます。
時々、アプリの更新状態が遅い時があります。そのときは右クリック、リフレッシュをクリックすると最新の情報に更新されます。
ダウンロード
レンダータスクと同じタスクIDでダウンロードウインドウにも各タスクが表示されています。
このウインドウ内では各タスクのレンダリング結果をローカルにダウンロードする指示ができます。
システム設定によってはレンダリング完了後に自動的に所定のフォルダに結果をダウンロードしています。
自動ダウンロードを設定していない場合は、右クリック、「ダウンロード開始」をクリックします。
ダウンロードフォルダを開くには右クリック、「フォルダを開く」をクリックします。
所定のフォルダにレンダリング画像がダウンロードできていれば完了
Ⅳウェブ経由でレンダリング
本項ではFoxRenderfarmのウェブ経由のアップロード及びレンダリングについて記載します。
ウェブ経由ではアプリは使用しませんが専用のプラグインとユーザ登録が必要となります(ユーザ登録についてはⅡ環境を整えるに記載)。
また、ウェブベースになると、現状英語と中国語のみの対応となります。
日本語ベースを希望する場合はアプリ経由でのレンダリングを推奨します。
プラグインのダウンロード
FoxRenderfarmのサイトにアクセスする。画面右上の「ログイン」をクリックする。
ログイン します。
MayaRenderのアイコンをクリック。
新規プロジェクトを立ち上げるか(Create New Project)、すでに存在するプロジェクトをドロップダウンリストから選択します。
設定後、次へ
「Upload」ボタンを押します。
初めてアップロードを試みる際、プラグインが必要なので、そのプラグインをダウンロードするためのポップアップが表示されます。
「Download」ボタンをクリックし、プラグインをダウンロードします。
プラグインのインストーラがダウンロードされたら、インストーラを実行します。
インストーラの言語設定ウインドウが開きます。選択肢は英語か中国語。
プラグインのセットアップウインドウが表示される。次へ
プラグインのインストール先設定ウインドウになります。インストール先を指定し、インストールします。
インストール完了後はインストール設定ウインドウを閉じる。
プラグインダウンロード直後はFoxRenderfarmは再起動が必要なので、
一度ログアウトし、再ログインすること(ブラウザまで落とす必要はありません)。
プラグインがインストールされた状態で再度アップロードを試してみると、今度はポップアップは表示されずファイル参照用ウインドウが開きます。
プラグインダウンロードのポップアップが再度表示された場合は、
プラグインが上手くインストールされていない可能性があるため、再インストールをすることを推奨します。
レンダリング
レンダリングしたいファイルを選択し、アップロードする。下記のようにポップアップ上でアップロードが完了したことを確認できます。
アップロード完了後、画面中央にあるリストからレンダリングしたいシーンファイルを選択し、次へ
レンダー設定をします。
Render Settings:使用するソフトウェア及びプラグインの選択
Project path:相対パスの場合はここで設定すること
Paramete Settings:チェックを入れると、レンダリング直前に待機状態となり、ユーザのタイミングでレンダリングが実行できる。
MachineSettings:チェックを入れると、レンダリングに割り当てらるのは1台のみとなる。
Render Frames:レンダリングするフレームレンジ
Priority Render :優先してレンダリングするフレームを記入する。
設定完了後、画面下の「Next, submit the task」ボタンをクリックする。
Running Taskのウインドウに移り、タスクIDを確認できます。
Status欄で進捗の確認ができます(Analyzing→start)。
レンダリングが完了するとRunning Taskのウインドウからタスクは消え、Complete Taskで表示されます。
Task IDをクリックするとレンダリング結果の詳細を確認できます。
画像をダウンロードする場合は、該当するタスクIDにチェックを入れ、画面下のダウンロードをクリックします。
ポップアップウインドウが表示されるので、「Scan」をクリックし、ダウンロード先を指定します。
Chooseをクリック。
データのダウンロードが始まります。
所定のフォルダにレンダリング画像がダウンロードされていれば完了です。
チュートリアルの説明は、以上です。
大量のレンダリングが終わらない!など、いざの時に、大変お役に立つかと思いますので、まずはテストレンダリングなどで慣らし運転してみて下さい。
(プロジェクト毎のテストレンダリングは、限度内であれば無料にしてもらえます!)
さらに詳細や、わからないことなどありましたら、以下のアドレス宛にお尋ねください。
sales-jp@rayvision.com(Rayvision日本事務局 担当:並木様、陳様)
※こちらのマニュアルページは、Fox Renderfarm様の公式ページではなく、株式会社4Dブレインでの社内マニュアルをFox Renderfarm様の許諾により公開させていただいているものです。
その為、Webアプリケーションのバージョンアップや仕様変更があった場合、マニュアルの内容に齟齬が出る可能性も御座いますので、ご容赦下さい。
また、アプリの仕様や使い方に関するお問い合わせは、受け付けておりません。
弊社では、このマニュアルを使用してのレンダリング結果やその他の不具合などに関する一切の責任を負い兼ねますので、ご了承の上、ご参照いただきますようお願い申し上げます。